ケチャップの香り、炒める音、美しい盛り付け。五感で楽しめる絶品ナポリタン。 「特別なことは何もないのよ。」と謙遜されますが、ナポリタンに使うケチャップは特級とつけられた一番質の良いものを使用し、炒めるための大きな中華鍋の火力の強さ、と家庭ではかなわない味が生まれる秘密がちりばめられています。少しでも体に良いものを、という思いでメニューにはゴマや豆腐、納豆など、純喫茶ではあまり見かけない珍しい文字が並びます。初めて訪れた人が驚くほど豊富なメニューですが、一つ一つきちんと丁寧に作っているという自信を一口食べれば感じるのです。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

美味しくて体に良いものを。漢方の先生がオーナーを務める憩いの殿堂。 アメ横の中にあり、40年以上の歴史を持つ「珈琲王城」。三代目のマスターは、上野駅近くにある漢方専門の天心堂診療所の先生でもあります。「是非食べてほしい」とすすめるのはミートソーススパゲティ。昔の味を守るかつての作り方を貫き、豪快な盛り付けでボリュームがありますが、あっという間に完食してしまいます。時代と共に材料費が上がっても、採算度外視で質を落とすことなく美味しさを保ち、今に至るそうです。 漢方を取り入れ新しく考案された薬膳カレー、なつめミルク、リコリスティーなども。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

「ここでしか食べられない味を大切に。」昔からのレシピを守る丁寧な味。 1985年創業、毎日食べにくる人もいるほどの人気メニューとして定着したカレーには、じゃがいも、人参、鶏肉がごろりと入っています。手作りにこだわって、ルーは4種類のスパイスの配合から行い、小麦粉をラードで焼き、にんにく、生姜を加え、スープは鶏ガラと野菜でとって漉し、そこから煮混むという本格的なもの。 ほかにも、黄色のクリームソーダやしっとりとしたおからケーキ、初夏限定の甘酸っぱさが癖になる夏ミカンジュース、あまりの美味しさに涙した人もいるという冬季限定の焼きリンゴも是非ご一緒にお召し上がり下さい。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

「みんなで食べているような連帯感が良いよね。」初めて食べたときからほっとするカレーライス。 看板メニューの「セイロン風カレー」とはイギリスの家庭風カレーを指すそうで、野菜と生姜、にんにくをバターで炒め、小麦粉とカレー粉をスープと混ぜて濾して作ります。具は、じゃがいも、人参、玉ねぎ、とだれもが馴染みのある野菜たち。来店した7～8割の人が注文するため、昼過ぎには売り切れてしまうことも。 モーニングには「朝カレー」のメニューもあり、朝からカレーを食べて元気を出す学生も多いのだとか。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

つい引き寄せられるカレーの香りは一日30食限定、マダムの自慢の味。 「こうして長く営業してこられたのもカレーのおかげ。」と笑うマダムは、常連客のリクエストを大切にし、おでんやかき氷も一年中出しているそうです。自慢のカレーには、おでん用の昆布と鰹でとった出しが入っているため、どこか和のほっとする味がします。加太こうじさんによって描かれた壁の大きな絵を眺めているだけでも楽しいひととき。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

「満腹感だけではなく、満足感を大切に。」毎日でも食べたいとろとろオムライス かつて取材に来た方が「飲めるオムライス！」と称した言葉について、オーナーの松嶌さんは「その通りだと思った。」と頷きます。1日に１００食以上も出ることも多々あるオムライスは、作れるようになるまで1年ほど修行が必要のようです。 「流行をきちんと把握しつつも今のままが良い。」と、愛する街・銀座で昔と変わらない美味しさの珈琲を淹れながら、日々やってくる人たちを迎えてくれるのです。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。