たっぷりのバターと程良い甘さの餡、口に運ぶ度に幸せな気持ちに。 店内は程良い明るさで、座面の低い赤いベロアの椅子にどっしりと腰をおろすと二度と立ち上がれないのではないかと思ってしまう心地良さ。 「アンプレスの人気がありすぎてね、腕が痛いよ。」と笑うマスターが手にしているのはずっしりとしたホットサンド用のプレス機です。バターをパンの両面に合計3回たっぷりと塗って餡を挟み、じっくり焼きあげます。端の部分にもバターがしみていて、サクサクした食感は贅沢な焼き菓子のよう。濃厚なエバミルクを使用したバナナジュースや季節限定のイチゴジュースも絶品です。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

ブランコのある純喫茶で鮮やかな青色クリームソーダを。 食事は全て注文後に手作り。「店内にあったら面白いかなと思って。」と設置されたブランコ席にぴったりな金魚鉢のような大きなグラスにたっぷりの青色ソーダと二つのアイスクリームが浮かぶクリームソーダ。まるで童話の中に迷い込んだような世界観に溶け込む自分だけの時間を。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

寛ぎながらも背筋が伸びる空間で頂く大人の味のナポリタン。 純喫茶小道、と名付けたくなる神保町の細道にある老舗純喫茶のひとつ。シャンソンの流れる空間で注文したいのは、ナポリタン。シンプルな具材を、黒胡椒がぴりっと引き締める大人の味です。グラスの柄の部分が美しい貝殻の模様のコーヒーゼリーも食後に是非。 オリジナルのコースターやマッチ箱も純喫茶好きにはたまりません。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

「いつでもとびきりのコーヒーを。」と願いを込めた珈琲の最高学府。 サイフォンで淹れる珈琲は、一般的な店では1杯に10gの珈琲豆のところ、2倍の20gを使用する自慢の味です。「幸福の味」というコピーがついたカレーは、銀色の器から大きなスプーンでルーをすくってライスにかけて味わいます。 店内奥にある「オーキッドルーム（特別室）」は、思わず声が出てしまう程の豪華な装飾品や家具で飾られ、カップやソーサーも特注の高級品を使用できて贅沢な気持ちに。 雨の日はポイントカード進呈などサービスデーの特典も楽しみです。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

佐賀県立博物館なども手掛けた建築家・高橋靗一氏に師事した池田勝也氏が設計。コンクリートの外装と2階までの高さの入口は、歩く人の目を留めます。店内は吹き抜けになっており、螺旋階段に真紅のソファと、どこを見てもうっとりする造り。建築から45年以上経った現在でも、その建築美は古さをまったく感じさせません。 真っ赤な椅子に映える淡い色のミルクセーキは、卵の黄身、牛乳、砂糖というシンプルな食材で、あまみをしっかり感じながらレモンの皮が少し入っているからか、最後まですっきりとした味わいです。作家の井上ひさし氏もかつてこちらの常連さんで、訪れると必ずのようにミルクセーキを注文されたそうです。ちなみに、クリームソーダの緑と真っ赤な椅子のコントラストも美しいのでおすすめです。（2018年・「一度は訪れたい30の名店 純喫茶とあまいもの」誠文堂新光社に掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。 純喫茶ティーシャツコレクションでコラボしました。 jyunkissa.stores.jp

1932年創業、まもなく90周年を迎える「スマート珈琲店」は、寺町通商店街の中にあって、常にお客さんが行列をなしています。太秦撮影所での仕事を終えた後に寄りやすいためか、美空ひばり氏をはじめとした昭和のスターたちからも愛されていました。 数あるメニューの中でも特に人気なのは、ホットケーキ、フレンチトースト、タマゴサンドウィッチ、そして自家製プリン。 フレンチトーストはまずはそのまま、次に砂糖をかけて、最後にシロップをかけて、と三度違った味わいが楽しめます。ブラック、砂糖入り、ミルク入り、とコーヒーも同じ楽しみ方ができます。 スタッフの方々は、いつも控えめな笑みを浮かべて、かゆいところに手が届くような接客をしてくださるので、働いている人たちはこの場所がとても好きなのだろうと感じます。そのため訪れた人たちも、ゆったりと過ごせると感じてリラックスするため、ますます居心地の良い場所となっているのでしょう。（2020年・「一度は訪れたい30の名店 純喫茶とあまいもの 京都編」誠文堂新光社に掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

一流ホテルのレシピを引き継ぎ、丁寧にじっくりと作る古き良き味。 グラタン、ハンバーグ、ピラフ……と本格的な洋食メニューが並びますが、疲れた夜に食べたいのはきっとシンプルなオムライス。具はハムと玉ねぎだけで綺麗に焼かれた卵にくるりと巻かれ、ケチャップがかけられた正統派。一日の疲れもどこかへ飛んでいきそうな丁寧で美味しい料理に明日への元気もわいてくるのです。鎌倉で働く人たちの大切なレストランであり、癒しの場所です。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

夜になるとネオンの輝きに包まれる街、錦糸町の一角に「ニット」はあります。近隣の方だけではなく遠方からもたくさんの人が訪れており、その目的の一つは驚くほど分厚くて美しいホットケーキ。 注文を受けてから20分以上かけてじっくりと焼かれるホットケーキは、表面がカリッとしていて、中はふんわりしているのが特徴。ナイフで一口サイズに切り分けて、まずは何もつけずに味わい、次はバターを溶かして、その後に氷糖みつというシロップのようなものを好きなだけ染み込ませていただくのがおすすめ。口に運ぶたびに違った味わいがしてうれしくなるのです。 味以外にも興味深いのが、バターに刺さっている爪楊枝。バターがすべり落ちないようにと気遣いからうまれたもの。 もしお腹が空いているときや複数人で訪れたなら、ホットケーキが焼き上がるまでの時間に、ナポリタンを食べるのもおすすめ。銀色のトレイで提供される太麺は絶品です。（2018年・「一度は訪れたい30の名店 純喫茶とあまいもの」誠文堂新光社に掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

東京で一番好きな珈琲を飲むことのできるお店。 ブレンド4種類、ストレート10種類と豊富なメニューには、苦みと酸味の強弱が記されており、自分の好みを探せるのが嬉しい。煙草が苦手な方も珈琲の香りを楽しめるようにと禁煙席もあります。 喫煙席は広く、珈琲を丁寧に淹れる様子を眺められるカウンターのほか、囲炉裏を囲む席も特徴的です。 好きな本を片手に、美味しい珈琲とケーキを是非。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

パン屋で食べる絶品ミートソースはいつかどこかで食べたような懐かしさ。 一見、普通のパン屋のように見えますが奥に併設されている喫茶室では、サンドイッチや珈琲のほか、スパゲティやデザートも食べることが出来るのです。中でも一番のおすすめがミートソーススパゲティ。隠し味のデミグラスソースが効いていて、いくらでも食べられてしまいそうです。 午前中には売り切れるほどの人気で、なかなかお目にかかれない「めかぶサンド」も気になります。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

一度見たら忘れられない笑顔の持ち主、森マスターは年齢を感じさせないパワフルさ。「常連さんとの約束を裏切れないからね」と、始発で店に向かい、仕込みをして8時の開店に備えます。これを50年間以上、しかも定休日以外は休んだことがないというので驚きです。バイク事故で肩を骨折したときも医師の抑止を振り切ってお店を開け、お客さんとの約束を守りました。 そんな森マスターと同じくらい人気なのがジャンボプリン。「よそには真似できない、つやつやぷるぷるのプリンを作るぞって、気合が入るね」と冗談を飛ばします。 ひとつひとつ、ひとりひとりとの時間を大切に紡いでいくヘッケルンを訪れたなら、心も体も癒され、前向きな気持ちでお店をあとにできるはずです。（2018年・「一度は訪れたい30の名店 純喫茶とあまいもの」誠文堂新光社に掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

清潔感のある店内で丁寧に淹れられる珈琲をゆっくりと味わう 1976年創業。二代目の三輪さんがお母様から託されたものの一つが、老若男女が好物であろうメニュー、「グラタントースト」。 「いつも同じ味で提供できるように、特別なものはあえて使用していない。」とはご謙遜で、自宅では真似をしてみても決して同じようには出来ない、ここでしか食べられないとっておきの味。コクテイル堂の豆を使用した珈琲は、一杯ずつネルドリップで丁寧に淹れられています。 変わらないものを大切にしつつも、三輪さんによる新しい空気がだんだんと店に馴染んでいく様子を、やってくる人たちはみんな楽しみにしているのです。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

自家製ジャムや餡を使った名古屋らしさもある美しいトースト。 店内の窓には美しいステンドグラス、入口のドアノブは貝殻の形をし、壁に描かれたブドウの絵は天井のアーチからトイレまで繋がっています。 思わずその美しさに目を奪われ、その美味しさにもすっかり夢中になったのが「シャンティルージュスペシャル」というトーストでした。焼かれたトーストは４つに切られ、その上にはバター、自家製餡、生クリームがのせられています。季節のコンフィチュールの果物は季節によって変わり、年間100種類ほど作るそう。 名前だけでは想像がつかないメニューを注文するのも純喫茶の楽しみ方の一つですが、「シルエット」はコーヒーゼリーにアイスクリームがのせられたもの、では「ハリケーン」は……？気になる方はぜひトーストと一緒にお試しください。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

愉快なマスターのもてなしで一度訪れたらファンに。 目立ちにくい地下までわざわざ足を運んでくれた人に精一杯のもてなしをとの思いから、珍しいサービスがいくつもあります。例えば、飲み物のサイズが選べること。また、11時から閉店時間まで注文できるランチバスケットもその一つです。 「こちらを食べるためだけに三鷹へ足を運ぶ。」という地方からの常連客もいるクリームトーストは、パンを焼いてガムシロップを染み込ませ、その上にバターを塗り、生クリームをのせています。美味しさのコツは「美味しく焼けてね。」と話しかけることだそう。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

人気のカレーは実は３種類？一度食べたら虜になる美しいメニュー。 まるで洞窟の中にいるような少し暗めの店内に落ち着く人たちで賑わうくぐつ草。 人気メニューはスパイスが効いたくぐつ草カレーと10食限定のオムカレーですが、実は自家製ドライカレーも食べることが出来るのです。ただし、ライスではなくまるで花のようにかたどられた1枚の薄切りトーストの中に入っている「カップトースト」というメニュー。その可愛らしい形には運ばれたときに思わず声が上がるほど。 ストロングとソフトから選べる珈琲のほか、季節ごとに変わる飲み物のメニューもあり、いつ訪れても楽しさであふれている店です。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

地元の人にも観光客にもやさしいキッチン。 トースト、スパゲティという喫茶店らしいものから、焼きそば、とんかつ、親子重という定食屋のようなメニューもあり、夏には冷やし中華、冬には鍋焼きうどんまで。すべて揃っているため、近くに住んでいたら毎日こちらで食事をしてしまうことでしょう。 サンドイッチのなかでも特におすすめはエビサンド。ぷりぷりの大きな海老が3尾、千切りのキャベツにタルタルソース、からしの効いたソースが少し厚めのトーストに挟まれています。 うっとりするほど美しい断面と、味が馴染んでいるのにサクサク感が失われない衣に、プロの技を感じます。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

知人の家でもてなされているような雰囲気の中で頂く熱々のタマゴサンド。 時代を感じる外観やまるでバーのようなモダンな内装は想像をはるかに上回るほど格好良く、初めて訪れたときからファンになってしまいました。何よりもこちらの魅力は、家族経営ゆえのあたたかい雰囲気。 人気メニューのタマゴサンドは、飽きずにいつまでも食べていられるようなシンプルな味付けです。自慢の珈琲や名古屋名物のあんトーストも是非。 （2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

何度でも来てもらえるように。心地良い距離を生み出す接客のベテランの安心感を。 驚くほどぶ厚いハニートーストがこちらの看板メニューですが、実は古い歴史を持つチーズツナトーストもおすすめの一品。大きめのバゲットにピザソースを塗り、玉ネギ、マヨネーズ、香辛料で和えたツナとチーズをのせて焼いています。見た目よりもボリュームのあるパンとサラダで満足感もたっぷり。 ベテラン店員たちが全力で接客を行うため、いつ訪れても安心感があるのです。 （2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

神保町駅から地上に出ると、すぐ視界に飛び込んでくる長蛇の列。それは、3人前くらいありそうなボリュームたっぷりのナポリタンを求め、「さぼうる２」にやって来た人たち。その隣に1952年創業の「さぼうる」があり、空席があればラッキーというほど賑わっています。 コーヒーとともに同店を支えてきた飲み物が、クリームソーダ。戦後の貴重な飲み物は、店主の鈴木さんの手により、メロン味の緑色、レモン味の黄色、ソーダ味の青色、イチゴ味の赤色、ブドウ味の紫色、オレンジ味の橙色の６色と種類が増え、さらに2021年11月からは白色も加わって、現在に至るまで多くの人たちから親しまれています。（2018年・「一度は訪れたい30の名店 純喫茶とあまいもの」誠文堂新光社に掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。

目の前で作られる熱々でふわふわのフレンチトーストにはアイスクリームを乗せて、こだわりの珈琲と一緒に。 こだわりのブレンドコーヒーは5種類の豆を配合し、すっきりと飲みやすい味です。 珈琲と一緒に食べたいパンメニューの種類も多く、特におすすめなのはフレンチトースト。注文が入るたび卵液に付け込み焼きあげます。甘みはシュガーとメープルシロップから選べ、お皿も熱々に温めてあるサービスが嬉しい。 「朝の珈琲は楽しい日の希望、昼の珈琲は仕事の疲れを癒す」がこちらのポリシーとのこと。（2016年・「純喫茶、あの味」イースト・プレスに掲載しています） ※営業状況や最新の情報はお店にご確認ください。