お食事処 さしみ ふじや
酒場ナビ
2022/1/10
不思議な造りの店内は、どう例えればいいのか……店に入って右に折れ、まっすぐ進むと左に折れ、そこにまた出入口があるのだ。〝カギ線型〟というのが一番近いだろうだろう。茶色く沁みた壁、尻で磨かれたイス、自由な装飾品……しっかりと仕上がっている。 つんもりと盛られた『煮込み』は見るからにウマそうだ。モツ肉、大根、人参、コンニャク。具はどれも柔らかな歯触りに、あっさりとした美味なる仕上がり。 屋号にもある『刺身盛り』。色使いが美しい、まさに美人盛り! イカ、マグロ、北寄貝、そしてなんとアワビ……!見るからにズッシリと量もタップリだ。さらにこの平皿には〝お宝〟が潜んでいた。アワビの殻の横に潜んでいた肝である。これを醤油皿に落とし、箸で潰しながら絡める──『肝醤油』の完成だ。 いやぁ、しかしこれは上等なものだ。この店からは想像もつかない料理のギャップ、驚きとおいしさで、興奮してしまった。 (新型コロナウイルス感染拡大により、酒類の販売を一時的に中止していたり、営業時間・定休日などが記載と異なる場合があります。) [著者]味論 saka-navi.com/archives/41105
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