歴史散歩マイスター
2021/11/24
聖路加国際大学の構内にあるトイスラー記念館は,もとは1933(昭和8)年に隅田川川畔の明石町19番地に建てられた聖路加国際病院の宣教師館でした。聖路加開発計画によって1989(平成元)年に解体され,1998(平成10)年に現在地に移築・復元されてトイスラー記念館となりました。 ルドルフ・B・トイスラーは,1901(明治34)年に来日したアメリカ聖公会の宣教師・医師で,その年,かつての築地外国人居留地に聖路加病院(現在の聖路加国際病院)を開院し,1920(大正9)年には附属高等看護婦学校(現,聖路加国際大学)を設立しています。 宣教師館は,アメリカ人建築家J・V・W・バーガミニィの設計による鉄筋コンクリート造一部木造の二階建て建築で,外部に柱や梁などを露出させたハーフティンバー風の外観をもつヨーロッパの山荘を思わせる瀟洒な住宅でした。移築するにあたっては,再利用可能な部材をできる限り用いて創建当時の姿を忠実に再現したとされています。
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