ヘンリー・フォールズ住居跡・指紋研究発祥の地
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歴史散歩マイスター
2021/11/24
犯罪捜査で有力な証拠となるのが現場に残された指紋です。指紋によって個人の識別が可能であることを発見し,世界に向けて初めて発表したのがイギリス人ヘンリー・フォールズです。 フォールズは,スコットランド一致長老会の医療伝道団の一員として1874(明治7)年に来日し,キリスト教布教と医療活動に従事しました。医師としてのフォールズは,楽善会訓盲院(現,筑波大学附属視覚特別支援学校(付属盲学校))を設立して視覚障碍者教育を推進したことで知られています。 大森貝塚を発見したアメリカ人動物学者モースと親交を持ったフォースは,土器にも興味を持つようになりました。そして偶然に,土器に残されていた古代人の指紋を見つけ,このことなどをきっかけに指紋の科学的な研究に取り組むようになります。その成果がイギリスの総合科学雑誌「Nature」に発表されたのが1880(明治13)年の10月,世界最初の科学的指紋法に関する論文となりました。 碑は,フォールズが1874(明治7)年から1886(明治19)年まで居住していた築地外国人居留地18号,現在の聖路加ガーデンと聖路加国際病院の間にある歩道上の植え込みの中に置かれています。
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