ペリーの頭像
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歴史散歩マイスター
2021/11/24
「泰平の眠りを覚ます上喜撰(蒸気船)たった四はいで夜も寝られず」と狂歌にあるように,1853(嘉永6)年,蒸気船を含む軍艦4隻を率いて浦賀に来航したのがアメリカ東インド艦隊司令長官マシュー・ペリーでした。徳川家の菩提寺・増上寺三解脱門(さんげだつもん)の向かい側の公園にペリーの頭像(「ペルリ提督の像」)があります。 アメリカの海軍軍人ペリーは,蒸気船を主力とする米国海軍の強化や士官の教育を進め,のちに「蒸気船海軍の父」と呼ばれるようになった人物です。浦賀に来航したペリーは,フィルモア大統領の国書を浦賀奉行に提出して日本の開国を求めました。 翌年,再びペリーが来航して条約の締結を強硬に迫ると幕府はこれに屈して日米和親条約を結び,200年以上にわたった鎖国政策が終わりました。 この像は,1953(昭和28)年に日本開国百年記念祭が開催された際,東京都がペリーの出身地ロードアイランド州ニューポート市に石灯籠を贈った答礼として,翌年に同市から贈られたものですが,なぜここに建てられているのかは不明です。像の顔立ちは,教科書などに掲載されてよく知られている写真の軍服姿のペリーと比べ,かなり若く見えます。
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