シーボルト像
店舗情報
歴史散歩マイスター
2021/11/24
東京メトロ築地駅から徒歩5分ほど,聖路加国際病院近くのあかつき公園内にシーボルトの胸像があります。 シーボルトはドイツ人でしたが,オランダ商館付の医師として1823(文政6)年に来日しました。 1828(文政11)年,帰国の際に彼の荷物から幕府禁制の日本地図などが見つかり国外追放となりましたが(シーボルト事件),これまでの間,シーボルトは診療の傍ら長崎郊外に鳴滝塾を開き,日本各地から集まってきた医師たちに西洋医学を教えました。また1826(文政9)年には,オランダ商館長の江戸参府に同行して日本橋の長崎屋に滞在し,蘭学者たちと交流して彼らに大きな影響を与えました。 シーボルトと築地に直接の関係はありませんが,この地に像が置かれたのは,前野良沢,杉田玄白らが『解体新書』の原本となったオランダ語の解剖学書『ターヘル・アナトミア』を,ここにあった豊前中津藩の藩邸内で翻訳したことからここが「江戸蘭学発祥の地」とされていること。シーボルトの娘いねが築地に産院を開業したこと。明治初期に外国人居留地が築地に設けられたことが理由とされています。 像は,オランダの大学・財団から日蘭友好を目的として中央区に贈られたものです。
0
0